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「西宮まちたび博」のプログラムのひとつ、「創業350年 白鹿酒蔵見学とこだわりランチ」に行ってきました。
江戸時代から西宮は、丹波地方で採れる酒造りに適した米と、六甲山からの伏流水(宮水)に恵まれ、日本有数の酒どころとして栄えてきました。その中でも、寛文2年(1662)創業の辰馬(たつうま)本家酒造は代表銘柄「白鹿」とともに、2012年に創業350年を迎えた老舗です。
10月から始まった「西宮まちたび博2014」では、実に112種類ものプログラムを用意していますが、11月22日(土)に、その一つ「創業350年 白鹿酒蔵見学とこだわりランチ」に参加してきました。
これは、大正6年竣工のアンティークな木造建築「宜春苑(ぎしゅんえん)」で酒造りについて映像を見ながらの学習後、職人さんの見事な手さばきによる酒樽の菰(こも)巻きに続いて酒造りの工程を見学し、できたての新酒を試飲。最後は、江戸・明治時代に建築された3つの土蔵からなる白鹿クラシックスでおいしいランチを召し上がっていただくプログラムです。
- 今回ご紹介した「創業350年 白鹿酒蔵見学とこだわりランチ」は今年度は終了しましたが、「西宮まちたび博2014」では、西宮の酒蔵見学については、今年度はまだ、下記のプログラムを用意しています。詳しくはこちらをご覧ください。
- 「西宮まちたび博2014」では、この他にも魅力的なプログラムをたくさん用意しています。詳しくはこちらをご覧ください。
大正6年竣工のアンティークな木造建築「宜春苑(ぎしゅんえん)」は、大正時代は辰馬本家酒造の本社屋であった建物。今も本社工場の敷地内にあります。普段は非公開です。
宜春苑でお待ちいただく間に、白鹿の過去のTVCMの映像が流れていました。うつっているのは女優の香山美子(よしこ)。筆者の世代ではTV時代劇「銭形平次」での平次(大川橋蔵)の妻・お静さんのイメージですね。この他にも、俳優の小林桂樹や歌手のマリーンなど、懐かしい映像が流れていました。
プログラムの最初は、宜春苑の中で、酒造りについての映像での学習です。
次に、職人の菰(こも)巻きの実演です。見事な手さばきで酒樽に巻いた菰に縄をかけていきます。
- 菰を巻いた酒樽(菰樽)は、もとは運搬時の酒樽の破損を防ぐためのものでしたが、現在では菰に美麗な絵などを描き、祝宴での鏡開きに使用します。
菰巻きの実演を興味深く見る参加者の皆さん。実演をしながら職人から、鏡開きの樽の裏話をいろいろおもしろく聞かせていだきました。次の工場見学のために、参加者全員がキャップをかぶっています。
酒樽の上下の菰を縄でしばった後は、樽の周囲を縄でしばっていきます。
できあがりです。
平成5年(1993)完成の「六光蔵(ろっこうぐら)」で酒造りの工程を見学し、最後に搾りたての原酒を試飲しました。(工場内部の写真撮影は禁止なので、工場見学及び試飲の写真はありません)
工場見学の後は、徒歩5分の白鹿記念酒造博物館(酒ミュージアム)・酒蔵館で、昔の酒づくりの様子を見学しました。酒蔵館の木造の建物は、江戸時代末期の火災を経て、明治2年(1869)に復旧し、昭和20年(1945)の戦火も、平成7年(1995)の阪神大震災での倒壊も免れた、古い酒蔵です。
酒蔵館の内部では、学芸員が昔の酒造りの様子を、わかりやすく説明してくれました。
最後は酒蔵館に隣接する、ショップ・レストラン&カフェの「白鹿クラシックス」でランチです。「白鹿クラシックス」は、江戸・明治時代の面影を今に伝える土蔵を風情あふれる3つのスペースとしてよみがえらせたものです。手前のガラス張りの建物がショップで、その奥がレストラン&カフェ。一番奥の瓦屋根の建物が酒蔵館です。
歴史を感じさせる蔵の雰囲気の中で、蔵元直送の銘酒の数々をいただきながら、おいしい料理を楽しんでいただきました。
この日のメイン料理は「豚バラ肉 吟醸粕の白い煮込み ~木の子の洋風おこわ添え~」でした。
(SH)