8.満開の桜の中 野外アート散策
リゾート計画一転し住宅地へ
西宮浜に野外アート散策
夙川と並んで桜の名所とされる西宮浜、満開時には桜のアーケードが咲き誇ります。昭和46年より宅地と工業用地を求めて西宮の沖合で埋め立て工事が始まった。平成4年に埋め立ては完成し、当初は景気の良さも伴い、ヨットハーバーを核としたリゾートシティを計画していたが、バブル崩壊や阪神・淡路大震災による住宅不足もあり、住宅を中心としたまちづくりへと切り替わった。その後平成10年には街びらき、小中学校も島内に開校した。
まちづくりの一環で、生活環境の中にアートを取り入れる事が提唱され、南北に通る大きな桜並木の通りに直行するように走る東西のストリートと建物の間を通るパセオ(小径)の周辺に野外彫刻が設営された。当時、関西のみならず世界的にも活躍したアーティストの作品が残されている。特に、関西発で世界的にも有名な福嶋敬恭氏や「具体」のメンバー元永定正氏、嶋本昭三氏の作品もあり、街中の楽しい風景の一部となっている。
近年、経年劣化により一部の彫刻に痛みが出ている事が懸念されており、街の資産としてもっと認知を広める活動「西宮浜まちじゅうミュージアム」が定期的に開かれている。
また、地域の活性化もねらい、令和2年4月より西宮市の公立としては初めての小中一貫校「西宮浜義務教育学校」がスタートした。
歴史秘話にしのみや【ウブスナ】vol.3-8