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西宮市の甲子園短大で紫色の花がきれいなエキウムの一般公開がありました。蜂蜜づくりの話が非常に興味深く、おいしい味見もしてきました。
甲子園短期大学が、安全でおいしい蜂蜜づくりを目指し栽培に取り組んでいるエキウム・カンディカンスの開花にあわせて、付属の園芸実習場で一般公開がありました。
原産地はアフリカ大陸北西部のモロッコ西岸のマデイラ諸島。低木で、紫色の花が咲きます。日本ではまだ一般的ではありませんが、同大ではミツバチの養蜂における蜜源植物としての可能性に注目しています。
同大では2005年(平成17年)からエキウム・カンディカンスの栽培を始め、2007年(同19年)から一般公開を始め、今年が9回目です。2010年(同22年)に採蜜に成功した日本初のエキウム蜂蜜は、糖度が82%以上と極めて高く(通常は80%程度)、色も明るく、香りに特徴があります。また、従来のナノハナやレンゲなどからの採蜜に比べると、エキウムは開花期間が長く、品質・生産性に優れた蜜源植物として注目していますが、もともとが亜熱帯の高山植物なので、日本の環境に適応させることが難しく、専用のビニールハウスを設けて、栽培方法を研究しています。
本年度の一般公開は、次は5月14日(木)、16日(土)の午前10時~正午。
甲子園短期大学
〒663-8107 兵庫県西宮市瓦林町 4-25
TEL 0798-65-3300(代表)
JR「甲子園口」駅から西北に徒歩約10分
→一般公開について詳しくはこちら。
甲子園短期大学の園芸実習場(イネーブルガーデン)は、山手幹線に面したキャンパスの北隣にあります。
甲子園短期大学 生活環境学科の土橋豊教授が、わかりやすく解説・案内してくれます。土橋教授の左後ろのハウスの中に見えているのが、エキウム・カンディカンスの花です。
土橋教授の解説は、一般公開の時間中に、人数が集まれば随時行われます。
専用のビニールハウスの中の、エキウム・カンティカンスの紫色の花。今年は4月19日に初開花し、4月28日より西洋ミツバチが採蜜活動を示したそうです。
花に近づくと、次から次とミツバチが寄ってきているのがわかります。
専用のビニールハウスは2棟あり、奥のビニールハウスの横に、ミツバチの巣箱が設置されています。巣箱の近くには近寄れません。
タイミングがあえば、巣箱から蜂蜜でびっしりの巣枠を取り出して、見せていただけます。
蜂蜜の味見もさせていただきました。スッキリとした舌触りで、しっかりと甘い、おいしい蜂蜜でした。
(SH)