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西宮市の甲子園短期大学で、亜熱帯原産の植物、エキウム・カンディカンスを蜜源とする蜂蜜しぼりがありました。
甲子園短期大学が、品質・生産性とも優れた蜜源植物として、学内で栽培に取り組んでいる亜熱帯原産の植物、エキウム・カンディカンスの開花にあわせて、付属の園芸実習場で5月中旬に、一般公開が行われたことは以前にお知らせしましたが(→こちら)、開花も終わった5月28日に、エキウム・カンディカンスを蜜源とする蜂蜜しぼりが行われました。
エキウム・カンディカンスからは1㎡あたり12.6㎏の蜂蜜を生産し、糖度も83%と高く(通常は80%程度)、かんきつ系の風味の良質の蜂蜜を得ることができるそうです。
甲子園学院小学校の1、2年生37人が食育の一環として参加し、遠心分離器による蜂蜜しぼりを体験し、しぼりたての蜂蜜を味わっていました。
巣箱から取り出した巣枠の表面は、働き蜂が分泌する白い蜜蝋(みつろう)でおおわれています。まず、研究に協力した養蜂家の方が、甲子園学院小学校の1、2年生が見守る中、その白い蜜蝋を巣枠の表面から削り取ります。蜂蜜がびっしり詰まった巣枠の重さは、ひとつ3㎏。持たせてもらいましたが、ずっしりと重かったです。
左のジャケット姿が、エキウム・カンディカンスの栽培に取り組んでいる、甲子園短期大学 生活環境学科の土橋豊教授です。
巣枠2枚を遠心分離機に入れて、子どもたちが順番にハンドルをぐるぐる回すと、甘い蜂蜜の香りが漂います。遠心力で巣枠から蜂蜜が徐々に飛び出して、底にたまっていきます。
コックをひねると、底にたまった蜂蜜がとろ~りと容器の中に入っていきます。
土橋教授が子どもたちに、「皆さんが手にしているスプーン一杯分の蜂蜜が、一匹の蜜蜂が一生がんばって働いて集めた量です。大切に味わって食べてくださいね」と語りかけ、子どもたちが採れたてを味わいました。
(SH)