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「西宮まちたび博」のプログラムのひとつ、「観世流 シテ方 上田拓司さんに学ぶ『能』」に行ってきました。幽玄の世界への誘い。
西宮市内の越木岩(こしきいわ)神社の境内の能舞台は、毎年秋の例大祭の薪能の会場となることで有名です。
10月から始まった「西宮まちたび博2014」では、実に112種類ものプログラムを用意していますが、10月29日(水)に、その一つ「観世流 シテ方 上田拓司さんに学ぶ『能』」に参加してきました。
これは、西宮市内の夙川のほとりで能舞台「瓦照苑(がしょうえん)」を主宰なさっておられる、観世流シテ方の上田拓司さんに、伝統芸能の「能」の魅力を学ぶプログラムです。入門講座に始まり、謡(うたい)やリズム(囃子)、仕舞(しまい)を体験し、講師の実演を鑑賞した後は、薪能の会場となる越木岩神社の能舞台で、参加者一人一人が簡単に舞ってみました。普段は上がることのできない能舞台で、幽玄の世界へ誘われた、貴重な時間を過ごしました。
- 今回ご紹介した「観世流 シテ方 上田拓司さんに学ぶ『能』」は今年度は終了しました。「西宮まちたび博2014」では、この他にも魅力的なプログラムをたくさん用意しています。詳しくはこちらをご覧ください。
まったくの初心者も、若干の経験者もいて、バラエティのある参加者でした。越木岩神社の一室で、上田拓司さん(左)を講師として、能の簡単な入門講座のお話の後は、さっそく謡「老松(おいまつ)」の一節を練習します。「齢(よわい)を授くるこの君の・・・」
上田顕崇さんも講師に加わり、能楽のリズム(囃子)の体験です。
「老松」の仕舞の練習に移ります。まず、上田拓司さんが見本に舞います。
- 「仕舞(しまい)」とは、能の一部を面・装束をつけず、紋服・袴のまま舞うことです。
上田拓司さんが用意した扇子を利用して、「老松」の一節を謡いながら、全員で簡単な仕舞の練習を繰り返し行います。
ちょっと一休み。上田さんから能の舞台で使用する扇子のあれこれをお聞きしました。役の性格による使い分けなど、興味深いお話でした。
上田さん(左)の見守る中、自分たちだけで仕上げで舞います。
最後は薪能の会場ともなる越木岩神社の能舞台でミニ発表会。全員が一人ずつ順番に舞いますが、まずは上田拓司さんの実演です。
上田拓司さん・顕崇さんが「老松」の一節を謡い、参加者一人一人がのびのびと舞いました。さわやかな天気のもと、プロの能楽師の謡で、薪能の舞台での仕舞の体験。参加者の皆さんにとって貴重な経験となったことでしょう。
(SH)