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心が豊かになる街、西宮

豊かな自然に恵まれた、文教住宅都市

西宮ってこんなまち!

西宮市は兵庫県の南東部にあり、南は大阪湾岸から北は六甲山地の北部にいたる南北に細長い街です。人口約48万人、面積100.18平方キロメートル。大阪・神戸のほぼ中間に位置し、市南部の市街地からはどちらの都市にも電車で約15分という、便利な場所に位置しています。交通上の立地と豊かな自然に恵まれた環境を生かし、「文教住宅都市」として発展してきました。

西宮と言えば、新年の「福男選び」で知られる西宮神社や、全国の高校球児あこがれの地でプロ野球阪神タイガースの本拠地でもある「阪神甲子園球場」がある街として有名です。また、名水「宮水」で醸す「灘の生一本」の産地として全国に知られる酒どころでもあり、最近では、「ケーキ工房のあるまち」「和菓子のまち」としても知られるようになってきました。

このほか、「日本さくらの名所100選」に選ばれた夙川公園や、砂浜や干潟が残る甲子園浜、日本で有数の規模を誇る新西宮ヨットハーバー、多彩な舞台芸術を発信する兵庫県立芸術文化センター、職業体験テーマパーク「キッザニア甲子園」など、四季折々の見どころや魅力的なアミューズメント施設が多数あり、住む人をはじめ、訪れる方たちにも楽しんでいただける街です。

本を読むみやたん

西宮4つの扉

西宮に来られたら、ぜひここを見てほしい。西宮らしい4つのシーンにご案内します。
扉を開くキーワードは、「福」「桜」「球」「酒」。
さあ、見つけてください、あなたの好きな西宮を。

01

福を授かるまち

- えべっさんの総本社西宮神社を訪ねて -

西宮神社の由緒・歴史

西宮神社は、全国約三千の蛭子(えびす)神を祀る神社の総本社です。創建の年代は不明ですが、鳴尾の漁師が網にかかった御神像を祀ったことが起源とされ、平安時代の文献にも「えびす」の名が記されています。
蛭子神はもともと航海や漁業の神とされ、室町時代以降、七福神信仰の広まりとともに商売繁盛の神として崇められるようになりました。江戸時代には庶民の信仰も厚く、現在も親しみを込めて「えべっさん」と呼ばれ、親しまれています。そのふくよかなえびす顔をかたどった人形像や絵画、お面などがたくさんつくられ、西宮神社ではそれらを収集し、社務所の中に「えびす信仰展示室」を設けて展示しています。本殿は「三連春日造(西宮造り)」という珍しい構造で、かつては国宝にも指定されていましたが、昭和20年に戦火で焼失。昭和36年に復元されました。御祭神は、えびす大神(第一殿)、天照大御神(第二殿)、須佐之男大神(第三殿)です。

開門神事と福男選び

1月10日午前6時、大太鼓の合図とともに「赤門(表大門)」が開き、本殿を目指して参拝者が一斉に走り出します。この「開門神事・福男選び」は、西宮神社独特の行事で、江戸時代から自然発生的に続いてきました。

当日は午前0時に門が閉ざされ、午前4時からの大祭後、午前6時に開門。230m先の本殿へ「走り参り」をし、到着順に1~3番が「福男」に認定されます。先頭108人と150人は抽選で決まり、その後ろは一般参加可能。先着5000名には参拝証が配布され、女性の参加も可能です。

逆さ門松

西宮神社の門前町には古くから、門松の枝を逆さにつけかえて飾る風習がありました。これは宵えびす(1月9日)の夜にえびす様が神馬に乗って巡行されるときに松の葉先でけがをされないようにという心くばりと言われています。

近年、えびす様が西宮の人たちに愛されてきたことを伝える心あたたまる伝統として復興され、拝殿両側には高さ7メートルほどの竹に松枝をくくりつけた逆さ門松が立てられ、初詣や十日えびすの参拝者を迎えてくれます。

表大門

表大門(おもてだいもん)は、旧西国街道本町筋の正面に建つ朱塗りの門で、通称「赤門」と呼ばれています。福男選びのスタート地点として有名で、桃山建築の風格を残し、国の重要文化財に指定されています。

境内を囲む全長247メートルの練塀は、日本三大練塀の一つとされ、室町時代の建造と推定されています。東南の角には、寛政十一年(1799年)建立の常夜燈型道標があり、西国街道・山陽道の要衝であったことを伝えています。(西宮市文化財指定)また、境内には六英堂と呼ばれる小さな建物があり、明治の元勲・岩倉具視の私邸の離れを移築したものです。三條実美、岩倉具視、西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允、伊藤博文の六英傑が会合を重ねたことに由来し、歴史的にも貴重な建築物となっています。(ふだんは非公開)

本殿の後ろに広がる社叢、えびすの森は、兵庫県指定の天然記念物です。広葉樹林が生い茂り、樹齢300~500年ぐらい、幹回り4~5メートルもあるクスノキもあります。森の中には立ち入れませんが、豊かな緑の息吹は境内にいても心地よく感じられ、野鳥のさえずりに、時がたつのも忘れそうです。

えべっさんの歳時・年間イベント

十日えびす 1月9-11日

毎年100万人以上が訪れる、阪神間最大の商売繁盛の祭典。境内では、大マグロに賽銭を貼り付ける風習や、福男を目指して疾走する光景が繰り広げられ、ニュースでもおなじみです。周辺には約600もの露店が並び、吉兆(縁起物)を求める参拝客で賑わいます。

おこしや祭り 6月14日

西宮市本町には、「蛭児大神御輿屋伝説地」と刻まれた石碑があり、これは西宮神社の創建伝承に由来するものです。えびす様が鳴尾から現在の西宮神社へ遷る途中に休まれた場所とされています。御輿屋祭では、この伝承に基づき、枇杷(びわ)で飾られた神輿にえびす様をお載せし、御輿屋伝承の地まで行列が進みます。びわ娘による枇杷のふるまいや、境内・西宮中央商店街(戎参道)に並ぶ縁日屋台など、家族で楽しめる賑やかなお祭りです。また、西宮ではこの日から浴衣を着始める風習があり、「ゆかた祭り」 とも呼ばれています。

夏祭 えびす萬燈籠 7月20日

境内には330基の石燈籠と約5000個のろうそくの御神火が灯され、美しい光の列が幻想的な雰囲気を演出します。さらに、大きなねぶたやえびす行燈(あんどん)が飾られ、涼しげな「えびす風鈴」や特製うちわも販売されます。夏の風物詩として年々人気が高まり、多くの人がこの幻想的な光景を楽しみに訪れます。

西宮まつり 9月21-23日

21日の宵宮祭では、地車が街を練り歩き、祭りの雰囲気を盛り上げます。22日には「例祭」が厳かに執り行われ、その後、約300人の子どもたちによる**「稚児行列」** や子どもみこしが商店街を巡り、沿道から歓声が上がります。23日の渡御祭(とぎょさい)は、古くからの御鎮座伝説に由来する神事です。織田信長の時代に途絶えていましたが、平成12年に震災復興の象徴として400年ぶりに海上渡御が再興されました。

人形操り発祥の地と戎座人形芝居館

西宮神社の周辺には、室町時代以降傀儡師(くぐつし・人形遣い)が住み、各地を巡りながら「えびすかき」という人形操りで、えびす様のご神徳を広めました。この傀儡師たちの活動が、江戸時代に淡路島や四国へ伝わり、次第に全国にえびす信仰を広め、人形浄瑠璃や文楽のルーツとなりました。境内には、傀儡師が信仰した百太夫神社があり、1月5日には淡路島や阿波からの団体が参拝し、えびす舞や人形まわしを奉納。えべっさん筋には傀儡師ゆかりの「百太夫の銅像」や「傀儡師故跡の碑」があり、人形操りの歴史を今に伝えています。

また、「戎座人形芝居館」は、日本でも珍しい人形劇の常設小屋で毎週土曜14時から戎舞や紙芝居が上演されるほか、展示や講演、寄席などを開催し、「古き良き西宮」を体感できる貴重な場所となっています。

戎参道とえびす福お面

西宮中央商店街(戎参道)は、西宮神社の門前町として栄え、今もその風情を感じられる商店街です。桜御影石の参道には御神灯の提灯が吊るされ、上質な衣食住の品を扱う店や、レトロな雰囲気の専門店が並び、訪れる人々を楽しませています。阪神・淡路大震災では大きな被害を受け、商店の数は半減しましたが、復興後も活性化に力を注いでいます。震災で落下し5時46分を示したままの大時計が飾られた広場では、様々なイベントが開催され、街のにぎわいを取り戻しています。

商店街の名物「えびす福おめん」は、手焼きの甘いお煎餅。割ることで福が生まれるとされ、縁起の良いお菓子として親しまれています。(販売:戎座人形芝居館ほか)

また、商店街のマスコット「ふくみみ福ちゃん」も誕生し、さらなるにぎわいを生み出しています。

02

桜舞うまち

- 薄紅色に染まる夙川のほとりを歩く -

夙川の歴史

桜は西宮の市花で、市内には桜の名所が数多くあります。その中でも代表的なのが夙川公園です。正式には夙川河川敷緑地と呼ばれ、南北約2.8kmに約1660本もの桜が植えられています。松の木の間に咲く桜の景色は見事で、平成2年には「日本さくら名所100選」に、平成18年には「日本の歴史公園100選」にも選ばれています。

夙川は、東六甲山を水源とし、かつては暴れ川として水害に悩まされていましたが、鎌倉時代に流れが整えられました。明治時代に阪神電車が開通すると、沿線は開発が進み、香櫨園駅や夙川駅が誕生。財界人や外国人が多く住む住宅地として発展しました。昭和には河畔の松林が保全され、戦後の復興事業の一環で河川敷が公園化。昭和24年には約1000本の桜が植えられ、その後の成長とともに現在の松と桜が調和する美しい景観が生まれたのです。

新種の桜、夙川舞桜

夙川には「夙川舞桜(しゅくがわまいざくら)」という新種の桜があります。平成11年に雲井町の公園で見つかったヤマザクラをもとに、西宮市植物生産研究センターが増殖に成功し、平成17年に初めて開花しました。名前は市民からの公募で決まったものです。

夙川舞桜は、花弁が10枚ほどの半八重咲きで、咲き始めは薄いピンク、次第に白くなり、散るときには赤く染まるのが特徴。風に舞うような可憐な花びらが印象的です。ソメイヨシノとほぼ同じ時期に咲き、阪急夙川駅前の羽衣橋の南東などで楽しむことができます。

山へ海へ豊な表情

北へ歩いて甲山へ

夙川公園の周辺には、阪神・香櫨園駅、JR・さくら夙川駅、阪急・夙川駅、阪急甲陽線・苦楽園口駅と、4つの駅があります。それぞれの駅を起点に、南北に広がる夙川散策を楽しむことができます。
北へ歩くと、西宮のシンボルである甲山(かぶとやま)が見え、桜と一緒に絵になる景色が広がります。撮影スポットも多く、桜の季節には多くの人がカメラを構えています。さらに歩くと、北山緑化植物園があり、笹部桜など様々な桜を楽しめます。健脚の方は、甲山森林公園や神呪寺までのハイキングもおすすめです。また、夙川から甲陽園駅にかけては「スイーツロード」と呼ばれ、洋菓子店やカフェが立ち並んでいます。散策の合間に食べ歩きも楽しめるエリアです。桜とスイーツ、どちらも満喫しながら夙川をゆったりと歩いてみませんか。

南へ歩いて御前浜へ

夙川の河口へ向かうなら、最寄り駅は阪神・香櫨園駅です。レトロなデザインの駅舎は「近畿の駅100選」にも選ばれています。南側は北側に比べてお花見シーズンでも比較的静かで、ゆっくり桜を楽しみたい方におすすめです。特に香りの良い「大島桜」が見どころです。途中には、昔の風情を残す葭原橋があり、さらに南へ進むと浜夙川橋を越えて海に出ます。河口付近の御前浜(香櫨園浜)には自然の砂浜が広がり、植物や生き物が多く生息しています。親子連れや犬の散歩、渡り鳥の観察など、のんびりと過ごす人々で賑わい、都会のオアシスのような場所です。また、歴史好きには、幕末に勝海舟の勧めで建造された西宮砲台も見逃せません。

甲山伝説

標高309mの甲山。その昔、神功皇后が兜(かぶと)を埋めたためこの名がついたとの言い伝えがありますが、その形状は、まさに兜そのもの。このほかにも、古代、神が降り立った「神の山」や、大阪湾から見て「向こう山」(武庫山)が転じて「甲山」になったなど諸説があります。つまり、それほど古くから人々に親しまれきたということ。遠足やハイキングのコースとして市民にはなじみが深い山です。

夙川べり文学散歩

夙川は、多くの文人が愛した地で、文学作品の中にもその風景がたびたび登場します。例えば、田辺聖子の「女の日時計」や宮本輝の「青が散る」では、夙川の桜や河畔の松、甲山が美しく描かれています。阪急夙川駅から徒歩5分のカトリック夙川教会は、遠藤周作が洗礼を受けた場所で、遠藤文学の原点とも言われています。ネオゴシック様式の聖堂は、夙川のランドマークです。

また、谷崎潤一郎の「細雪」にも登場するマンボウトンネルや、村上春樹の「ランゲルハンス島の午後」のモデルとなった葭原橋、野坂昭如の「火垂るの墓」に出てくるニテコ池など、文学ゆかりの場所が点在しています。さらに、ノーベル賞受賞者・湯川秀樹博士が「中間子論」を着想した苦楽園や、井上靖、小田実、小松左京など多くの作家に愛された西宮。文学散策を楽しみながら、夙川の魅力を感じてみてはいかがでしょうか。

夙川お花見マップ

夙川は昔から多くの文人に愛され、その美しさが数々の文学作品に描かれてきた地です。田辺聖子『女の日時計』や宮本輝『青が散る』 には、夙川の桜が印象的に登場し、桜だけでなく河畔の松や流れる川の風景、甲山の姿も創作の舞台として描かれています。文学作品ゆかりの場所を巡るのも、夙川散策の楽しみのひとつ。実際に歩いてみると、その魅力をより深く感じることができます。川沿いの道を進みながら、素敵なショップや美味しいお店に立ち寄るのもおすすめ。寄り道をしながら楽しむ夙川ウォークを、ぜひ体験してみてください。

PDFダウンロード 桜の花びらのイラスト

03

球音が響くまち

- 心にストライク、甲子園を肌で感じる -

甲子園球場の歴史

阪神甲子園球場は、大正13年(1924)に日本初の本格的野球場として誕生しました。阪神電鉄の沿線開発構想の一環で建設され、「甲子園」という名前は球場完成の年が干支の「甲(きのえ)」と「子(ね)」が揃う縁起の良い年だったことに由来します。完成した年には全国中等学校野球大会(現在の全国高等学校野球選手権大会)が初開催され、以来、高校野球の聖地として多くのドラマが生まれてきました。戦後は一時アメリカ軍に接収されましたが、昭和22年に解除され、春夏の大会が復活。黒い土と緑の芝生が象徴的なグラウンドは、多くの高校球児や応援する人々の心に刻まれています。

昭和10年(1935)には阪神タイガースの前身・大阪タイガースが誕生し、プロ野球の名勝負も数多く繰り広げられています。また、昭和13年にはスキージャンプ大会、野外オペラや鷹狩りなど、ユニークなイベントも開催されました。平成20年からのリニューアル工事では、スタンドやライナービジョン、照明塔などが一新され、より快適に観戦が楽しめるようになっています。長い歴史と伝統を持ちながらも進化し続ける甲子園球場は、多くの人々を魅了し続けています。

甲子園歴史館とスタジアムツアー

甲子園歴史館

平成22年(2010)に開館した「甲子園歴史館」は、リニューアルした阪神甲子園球場の新名所です。高校野球や阪神タイガースにまつわる品々、球場の歴史が展示されており、普段は見られない球場の裏側を巡る「スタジアムツアー」も人気です。

館内は「高校野球の歴史」「阪神タイガースの歴史」「甲子園球場の歴史」の3つのゾーンに分かれ、懐かしい映像や貴重な展示品が楽しめます。特に、リニューアル前の観客席を使った映像コーナーでは、まるで観戦しているかのような臨場感を味わえます。また、ダッグアウトを再現した「ダッグアウトレスト」や、バックスクリーンの下から球場全体と六甲山の景色を一望できる「バックスクリーンビュー」も人気の撮影スポットです。季節ごとの特別展も開催され、野球ファンなら何度でも訪れたくなる魅力があります。

スタジアムツアー

「甲子園歴史館」のスタジアムツアーでは、普段は立ち入れないバックヤードを約50分かけて見学できます。スタンドやグラウンド(人工芝部分のみ)、3塁ベンチ、3塁ブルペン、3塁ロッカールームなどをガイドと一緒に巡り、お気に入りの選手が使っている場所を間近で見られるのが魅力です。試合やイベントの有無で見学内容や時間が変わるため、事前予約がおすすめです。球場の裏側を体感できる貴重な機会をお見逃しなく。

球場の外周ひとめぐり

総面積38,500㎡を誇る阪神甲子園球場は、その外周にも見どころがたくさんあります。まず、球場正面には「リニューアル記念レリーフ」があり、高校球児の優勝やリニューアル前の甲子園、阪神タイガースのリーグ優勝をテーマにした3枚のレリーフが飾られています。また、「メモリアルウォール」には、阪神タイガースの永久欠番選手や主力選手のパネルが並び、ベーブルース来場記念のレリーフも見どころです。

甲子園のシンボルであるツタも、「里帰り」して再び外壁を彩っています。平成12年に全国の高校へ贈られたツタが、リニューアル後に戻され、古いツタも外野側で成長しています。「ツタの里帰り記念銘板」にはツタを育てた233校の名前が刻まれています。バックスクリーン近くには「甲子園レンガメッセージ」があり、歴代優勝校や一般の名前が刻まれたレンガが敷かれています。にしのみや観光協会の名前もあるので探してみてください。

さらに、南側の入口には「野球塔」が立っています。歴代優勝校の名前が刻まれた銘板があり、リニューアルで復活した3代目の塔は、初代の歴史を引き継いでいます。甲子園球場を訪れる際は、これらの名所をぐるりと巡ってみてはいかがでしょうか。

甲子園素戔嗚神社で必勝祈願

甲子園素盞嗚神社は、300年以上の歴史を持つ由緒ある神社で、高校球児や女子マネージャー、阪神タイガースファンが必勝を祈願に訪れます。ご祭神の素盞嗚尊(すさのをのみこと)は、ヤマタノオロチを退治した勇敢な神様。暴れ川だった武庫川の治水を願って創建されたと伝えられています。
境内には、元阪神タイガースの岡田彰布氏揮毫の「野球塚」や、故星野仙一氏揮毫のボール型モニュメントがあり、特にホームベース型の敷石には「ここから出発し、また戻ってきてほしい」という宮司さんの願いが込められています。ボール型やベース型の絵馬やお守りも人気で、試合の日には多くの参拝者で賑わいます。

04

酒と文化を醸すまち

- 灘の名酒ここにあり、酒造通りひと巡り -

灘の酒づくりの歴史

灘の酒造りは室町時代には始まっており、「西宮の旨酒」として知られていました。特に江戸時代中期には、海岸に面した立地を活かして樽廻船で大量の酒が江戸に運ばれ、知名度を高めました。

当時、西宮には6軒の樽廻船問屋があり、今津港からも多くの船が出港していました。航海の安全を願って文化7年(1810)に建てられたのが「今津灯台」です。酒造家・長部長兵衛が私財を投じて創建し、夕暮れには丁稚が油を携えて点灯していたといいます。現在の今津灯台は昭和59年(1984)に復元されたもので「大関酒造今津灯台」として航路標識に掲載され、今もその灯を守り続けています。

おいしい男酒のヒミツ宮水

江戸時代、西宮の酒は夏を越すと味が良くなるため「秋晴れ」と称賛されていました。その理由を探った酒造家・山邑太左衛門は、六甲山系の伏流水「宮水」が原因であると突き止めます。「宮水」は、花崗岩層を通ったことで程よい塩分とミネラルを含み、酵母の発酵を促進させる理想的な水でした。この水が「男酒」と言われる灘のすっきり辛口で芳醇な味わいを支えています(飲用には適しません)。「宮水発祥の地」とされる梅の木井戸の近くには石碑が立ち、大関・白鹿・白鷹3社の井戸も「宮水庭園」として整備されています。庭園内に入ることはできませんが、酒造りの歴史に触れることができます。

日本酒を楽しむイベント

「宮水まつり」と「西宮酒ぐらルネサンスと食フェア」

「宮水まつり」は、新酒の仕込みが始まる10月の第1土曜日に行われる神事で、酒造りに欠かせない「宮水」への感謝と、無事な醸造・良質な酒の出来を祈願します。西宮市久保町の宮水発祥之地で、巫女姿の宮水娘が井戸から汲み出した水を神前に供え、その後、えびす様や時代装束をまとった酒造関係者が市内を巡行し、西宮神社で「えべっさんの酒・醸造祈願祭」が執り行われます。

午後からは、西宮神社境内で「西宮酒ぐらルネサンスと食フェア」が2日間にわたって開催されます。西宮の蔵元が集まり、お酒の試飲・販売が楽しめるほか、和洋菓子や多彩な料理の屋台も並び、家族連れでも楽しめるイベントです。毎年約10万人が訪れる人気イベントです。

新酒番船練り歩き

江戸時代、新酒ができると、最初に江戸へ運ばれた酒は高値で取引されるため、灘の酒造家たちは競って船を走らせました。この恒例行事は「新酒番船」と呼ばれ、一番乗りの船にはご祝儀が贈られ、船乗りたちは喜び踊りながら江戸の町を練り歩いたと伝えられています。この活気あふれる様子を再現した「新酒番船踊り」が、「西宮酒ぐらルネサンスと食フェア」の新酒番船パレードで披露され、当時の賑わいを今に伝えています。

西宮蔵開

「西宮蔵開(にしのみやくらびらき)」は、兵庫県西宮市で毎年開催されている、日本酒ファンに人気の酒蔵イベントです。古くから酒造業が盛んな西宮には、灘五郷の一角を担う老舗の酒蔵が数多くあり、その魅力を広く知ってもらうことを目的に、各酒蔵が敷地を一般に開放し、しぼりたての新酒の有料試飲や蔵開き限定酒の販売を行います。普段は立ち入ることのできない蔵の中を見学できるほか、酒造りの工程や杜氏のこだわりに触れられる貴重な機会となっており、毎年多くの来場者で賑わいます。西宮の日本酒文化に気軽にふれられるイベントとして、日本酒に詳しい方から初心者まで幅広く楽しめる内容になっています。西宮の地酒を味わいながら、酒蔵ならではの雰囲気をぜひ体感してください。

西宮で開催される

年間行事イベント

(3月~5月)の行事・イベント

開催時期 イベント名 開催場所
3月中旬~下旬 選抜高校野球大会 阪神甲子園球場
3月中旬~下旬 椿祭り 越木岩神社
4月上旬 西宮さくら祭 夙川会場・苦楽園会場・満池谷会場
4月上旬 桜の通り抜け 越水浄水場
4月上旬 つつじ祭 廣田神社
5月中旬 融通観音大祭 神呪寺
5月下旬 めぐみの廣田の大田植え
 廣田神社
5月下旬 フラワーフェスティバル 六湛寺公園

(6月~8月)の行事・イベント

開催時期 イベント名 開催場所
6月14日 おこしや祭り 西宮神社
7月中旬 西宮市展 西宮市立市民ギャラリー
8月中旬 全国高校野球選手権大会 阪神甲子園球場
8月下旬~9月上旬 イタリア店ボローニャ
国際絵本原画展
西宮市大谷記念美術館

(9月~11月)の行事・イベント

開催時期 イベント名 開催場所
9月21日 西宮薪能 越木岩神社
9月下旬 西宮まつり 西宮神社
10月上旬 西宮酒ぐらルネサンスと食フェア 西宮神社
10月上旬 公智神社の秋まつり 公智神社
10月上旬 西宮浜マリンフェスタ 新西宮ヨットハーバー
10月上旬 西宮洋菓子園遊会 ノボテル甲子園
10月上旬 にしのみや市民祭り

 西宮市役所周辺


(12月~2月)の行事・イベント

開催時期 イベント名 開催場所
12月 全日本大学アメリカンフットボール選手権
「甲子園ボウル」
阪神甲子園球場
1月9日~11日 十日戎 西宮神社
1中旬(成人の日) 名塩八幡神社のトンド 西宮神社
1月18日・19日 厄除大祭 門戸厄神(もんどやくじん)東光寺
2月 西宮蔵開 市内酒造会社
2月 梅びらき 甲東梅林

- 西宮の花ごよみ

の花

ナノハナ

ナノハナ

開花時期

3月中旬~4月中旬

見どころ

武庫川公園(武庫川河川敷緑地)

コバノミツバツツジ

コバノミツバツツジ

開花時期

3月中旬~4月中旬

見どころ

広田山公園(廣田神社)

サクラ

サクラ

開花時期

4月上旬~中旬

見どころ

有馬川緑道、甲山、御手洗川沿など

シバザクラ

シバザクラ

開花時期

4月中旬~5月上旬

見どころ

仁川百合野町地すべり資料館

の花

バラ

バラ

開花時期

5月~6月・9月~10月

見どころ

瓦林公園、アンネのバラの教会

ハス

ハス

開花時期

7月・8月

見どころ

片鉾池、神呪寺

の花

バラ

バラ

開花時期

5月~6月・9月~10月

見どころ

瓦林公園、アンネのバラの教会

コスモス

コスモス

開花時期

8月・9月

見どころ

武庫川公園(武庫川河川敷緑地)

紅葉

紅葉

開花時期

10月下旬~11月中旬

見どころ

武田尾、鷲林寺、甲山、夙川公園など

の花

うめ

うめ

開花時期

2月中旬~3月下旬

見どころ

甲東梅林

つばき

つばき

開花時期

3月中

見どころ

越木岩神社