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「西宮まちたび博」のプログラムのひとつ、「今津郷の歴史と文化 今津灯台と大関の酒蔵見学」に行ってきました。
江戸時代より西宮は、丹波地方で採れる酒造りに適した米と、六甲山からの伏流水(宮水)に恵まれ、江戸への輸送に便利な港があったことから、日本有数の酒どころとして栄えてきました。
10月から始まった「西宮まちたび博2014」では、実に112種類ものプログラムをご用意していますが、10月23日(木)に、その一つ「今津郷の歴史と文化 今津灯台と大関の酒蔵見学」に参加してきました。
これは、江戸時代に今津村(現在の西宮市今津地区)に創業して300年を超える歴史を誇る、西宮市を代表する酒蔵のひとつ、「大関」の歴史をたどり、「ツーリズム西宮楽らく探検隊」のガイドで、昔と今をたどるまちあるきでした。(工場見学が行程に含まれるので平日の開催となりました)
- 今回ご紹介した「今津郷の歴史と文化 今津灯台と大関の酒蔵見学」は今年度は終了しましたが、「西宮まちたび博2014」では、西宮の酒蔵見学については、今年度はまだ、下記のようなプログラムなどを用意しています。詳しくはこちらをご覧ください。
- 「西宮まちたび博2014」では、この他にも魅力的なプログラムをたくさん用意しています。詳しくはこちらをご覧ください。
江戸時代に上方から江戸へ船で運ばれた物資の中でも、酒は重要な商品であり、酒どころの今津の港からも多くの船が酒を積んで江戸へ出航していきました。今津灯台は、江戸時代後期の1810(文化7)年、大関酒造の長部家五代目長兵衛が、この港に出入りする船のために私費を投じて建てたのが始まりで、1984(昭和59)年には創建当時そのままの姿に復元されました。木造の灯篭型の灯台で、今津港のシンボルとして親しまれており、今でも現役の航路標識として、釣り船やプレジャーボートなどに対して、その役目を立派に果たしています。西宮市指定重要文化財です。
「大関」ゆかりの今津灯台の見学後は、「大関」の本社まで徒歩で向かいます。
まず、本社の会議室で「大関」紹介のビデオ。
今から食品を製造している工場内を見学するので、全員がキャップ、白衣、シューズカバーの3点セットを身にまといます。
本社工場の紙パック充填ラインの見学。「大関」の紙パック「上撰金冠」が流れていきます。
次は、高級酒を主体に日本酒を生産している、本社横の寿蔵(ことぶきぐら)に移動し、日本酒の製造工程を見学します。まず屋上で遠くに六甲山を眺めながら、六甲山の伏流水が、酒造りに欠かせない名水「宮水」として西宮に湧出していることの説明を受けます。
ここから工場見学ですが、普段は非公開で、見学通路なども特に設定されていないので、どの工程も間近で見ることができました。これは、精米された米を洗う洗米(せんまい)の工程です。
洗米された米は水にひたされ、水分を吸わされた後、麹の酵素が米のデンプンを分解しやすくさせるために、米を蒸します。ここでは、「蒸し」の工程を見学中で、前方の機械からは蒸気が噴き出しています。
いよいよ仕込みの工程です。タンクの中で発酵が進み、泡が発生しています。周囲には濃厚なお酒の香りがただよっています。
発酵を終えたもろみは、写真の圧搾機で搾られて、酒と酒粕に分けられます。
圧搾機の横には酒粕が積み上げられ、出荷を待っています。
工場見学の最後は、搾りたてのおいしい原酒の試飲です。
「大関」本社のすぐ近くの、左のピンク色の建物「今津六角堂」は1882(明治15)年に今津小学校の校舎として建築されました。洋式の小学校建築としては日本で2番目に古いといわれ、明治時代の貴重な建物です。
「大関」の工場見学をして、最後は「大関」の和菓子の店「甘辛の関寿庵」で休憩です。
まずは奥で、酒蔵直送の原酒の試飲です。
関寿庵名物の特製酒まんソフトをみんなでいただきました。
今回のまちあるきには、お笑いコンビの「にほんしゅ」さんが参加。お二人とも日本酒のきき酒師の資格をお持ちとか。(→「にほんしゅ」さんについて詳しくはこちら)
(SH)